大人の発達障害で障害年金をもらうのは難しいか
1 大人の発達障害で障害年金をもらうのは難しいか
発達障害が一般に広く認識されるようになったことから、子供の頃に精神科等を受診して発達障害の診断を受ける方が多くなっています。
一方で、子供の頃には受診していなかったものの、大人になってから人間関係や仕事で問題を抱えて受診し、発達障害の診断を受ける方もいます。
また、発達障害という概念が一般に広まる以前に子供時代を過ごしたため精神科を受診する機会がなく、大人になってから受診して発達障害の診断を受ける方もいます。
このように、大人になってから発達障害の診断を受けることを「大人の発達障害」と呼ぶことがあります。
いわゆる大人の発達障害で障害年金を申請する場合に、子供の頃に診断された発達障害や、他の精神疾患と比較して受給することが難しいかというテーマですが、結論から言うと、特に難しいことはないといえます。
しかしながら、発達障害を含めた精神障害での障害年金の申請は簡単にできるとは言えず、等級が認定されるかどうかの見通しも立てづらいという側面があります。
2 初診日の特定
障害年金の申請では、初診日(障害の原因となった病気やケガについて初めて医療機関を受診した日)を特定することが重要となります。
幼少期には通院歴がなく、大人になって初めて精神科等を受診して発達障害と診断されたというケースでは、その初めて受診した日が初診日となります。
一方、幼少期に親等が病気の可能性を感じて受診したものの、その時点では発達障害と診断されず、大人になってから発達障害の診断を受けるというケースがあります。
この場合、受診した科や診断名によっては、幼少期に初めての受診した日が初診日と判断される可能性があり、いつが初診日なるかの判断が困難になることに加え幼少期に初めて受診した医療機関が閉院している等の事情で、初診日の証明が困難になることがあります。
3 病歴・就労状況等申立書
発達障害は先天性の障害であることから、大人の発達障害であっても、病歴・就労状況等申立書は出生日から記載する必要があります。
一方、例えばうつ病の場合は発症してからの記載で足りますので、これと比較すると、大人の発達障害では申請に労力と時間がかかるといえます。
4 等級の見通し
状況によりますが、大人になってから発達障害と診断された方は、それまで仕事自体はできており、一定程度収入は得られていた、という方も少なからずいます。
精神障害での等級認定は、診断書の記載内容に加え、現実にどのような状況で就労しているかも大きく影響し、働いていると絶対に障害年金が受給できないというわけではないものの、働いていることを理由として不支給となったり、低い等級に認定されたりする場合があります。
また、申請時点の就労状況だけでなく、少なくとも過去1年間の就労状況は等級認定の参考とされているようです。
そのため、現在の勤務先に障害があることを伝えて特別な配慮をしてもらっている場合には、そのことを診断書に反映してもらったり、勤務先に書面で証明してもらったりすることが考えられます。
また、過去に、障害のために仕事が長く続かなかった等の事情がある場合には、そうした事情を診断書に反映してもらい、病歴・就労状況等申立書にもしっかりと記載しておくことが重要です。
























