障害年金の審査は厳しいのか
1 障害年金の審査は厳しいのかについて
障害年金のご相談に対応していると、「障害年金の審査って、厳しいんですよね?」と質問されることがあります。
障害年金の審査は、障害認定基準という審査基準に基づいて行われており、「厳しい」「緩い」といった形容詞で表せるものではありませんが、障害年金の相談をされる方にとっては、障害年金を受給できる見込みがあるかは最大の関心事であり、また心配事でもあるため、「厳しいんですよね?」と聞きたくなるお気持ちになるのだと思います。
そこで、実際の認定基準がどのようになっているか、以下でご説明いたします。
2 等級の基準が数値等で表せる場合
例えば、眼の障害や聴力の障害については、視力検査、視野検査、聴力検査の数値で等級が認定されることになっています。
また、心臓、腎臓、肝臓、呼吸器等の内臓疾患では、検査結果や医学的な所見が重視されます。
肢体の障害では、関節可動域と筋力の計測が重視されます。
また、人工関節や人工肛門等、一定の治療が行われていることによって等級が認定される場合もあります。
このように、障害認定基準では、客観的なデータ等に基づいて等級の基準が定められているものが多いです。
3 等級の基準が数値で表せない場合
一方で、症状の重さが客観的なデータで表しづらいものがあり、その代表的なものが精神疾患や難病です。
これらには認定基準自体はありますが、抽象的な表現にとどまっています。
また、精神疾患の場合は、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が実務上基準として用いられていますが、結局は様々な要素を考慮して総合的に等級を認定するということになっています。
数字で表せる基準がないと、どうしても審査の際に、評価にばらつきや裁量が出やすくなり、結果として、似たようなケースでも等級や支給・不支給の認定に一貫性がないように見えてしまうことがあります。
これは、基準が厳しい、緩いという話ではなく、精神の障害や難病の性質上やむを得ないものといえます。
4 報道について
令和7年には、令和6年度の不支給件数が増加したと報道され、厚生労働省の調査が行われる事態となりました。
実際に、障害年金の申請の実務を行っている立場から見ても、特に精神疾患で、以前は問題なく支給が決まっていたような事案で、不支給となるケースが出ている、あるいは低い等級に認定されているケースがあるという感覚はありました。
今後も、認定基準の運用にブレがないか、しっかりとしたチェックが必要だと思われます。
























